物質波とドップラー効果

オルゴールのメカだけのものと、
小さいケースに入っているものとを、
耳のそばで、素早く、遠ざけたり、近づけたりしてみる。

音量の変化は気にしないで、音の高さの変化に注目する。

メカだけの裸のオルゴールの方は、音は小さいが、
メロディ・ラインも、伴奏音も、音の高さは変わらなく聞こえる。

一方、ケース入りオルゴール、つまり、
小さいながら箱に入っていて箱鳴りがするものは、
箱鳴りの分は、粗密波となっているのだろうか。
同じように、耳のそばで、素早く振り動かしてみると、

金属片が弾かれた、小さいが鋭い音は、
その高さは変わらないで聞こえるが、

伴奏などの低い音で、箱で共鳴し増幅され、ウーンと響いた音は、
その高さが、高くなったり、低くなったり、振り動かしに連動して変化する。

つまり、物質波成分には、
手で振り動かす程度の速度変化では、
ドップラー効果を感じられないのだが、
箱鳴りで生まれた粗密波成分には、
ドップラー効果が発揮され、音の高さが変化するようだ。